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小島慶子さん、「カヨと私」をラジオで取り上げてくださっただけでなく、 こちらでもご紹介してくださいました。うううありがとうございます。嬉しい。 ところで小島慶子さんから お送りいただいた対談集 "おっさん社会が生きづらい"PHP新書 拝読しました。 https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-84856-3 ここで指す"おっさん"とは、中高年男性のことではなく、権力権限を所持する立場にあることに鈍感で、下位の立場の者への想像力なく傲慢に振る舞う者。 結果的に今の社会では大半の中高年男性が"おっさん"にあてはまるのだけれども、女性であってもそれ以外の性であっても自分より立場の弱い者に対して"おっさん"を発揮することはある。 私も初老となり、だれかに、主に自分より年若い方に無意識におっさんをやらかしているんではないかと、恐々と、本当に恐々としながら生きております。 自分がかつて若くて女でしかもフリーランスという三重弱者として受けた侮辱や嫌がらせの数々。忘れられません。しかし一方で若い女ということで受けた優遇もあります。そのどちらの不均衡も気にしないでにっこり笑ってうまくやって行くのが大人なのだと叩き込まれて生きてきました。自分がADHD傾向があることも手伝い、上手にできたと思ったことはほとんどなく(他にも上手にできないことは山ほどありますのでそのうちのひとつですね)、ぎこちなく不器用にやり過ごそうとして隠遁を志向するようになり、山に入って山姥になりたいと30歳くらいからずっと思ってきました。 ここ数年の社会の動きでほらやっぱり間違ってたんじゃないか、自分が不快でおかしいと思ったことは間違っていなかったのだ!!となっても、叩き込まれた価値観や作法というものは手強い。不快と思っていたのに気を抜くとずるりと若い人に「いい人はいるの?」などと口から出てきそうになってしまうのです。 人は被害には敏感で忘れないですが、加害には本当に鈍感ですからね。 本書は"自分を壊し続ける内なるおっさんを自分から、そして社会から全ての人からアンインストールするには"という小島さんの問いに対して、五人の識者と対談し、答えを導き出してゆく形式をとっています。五人それぞれの視点に自分の内なるおっさんに気づかされるヒントがある。クレバーな小島さんはそれを的確に見つけて拾い出し提示してくださるのでした。 自分は現在家父長的価値観が色濃く残る離島に住んでおりますので、文字通りのおっさんが沢山、元気良く暮らしていらっしゃいます。年功序列、上位下達、ガッツリ残っていますし、女性は大事に守るべき存在です。 私は反射神経が鈍い方ですが、なるべくその言葉は言われたくない。善意や好意からであっても私に投げないでほしいという態度は取る、時には不器用ながら言葉で伝えるようにはしています。しかし彼らの価値観を変えることは難しいでしょう。しかしそもそも山姥になりたくて移住してきたので、それほどネガティブな感情は湧きません。 距離を取るという戦略を取らず、果敢に戦い続ける小島さんには頭が下がります。 ところでかなり昔の話になりますが。 ある作家(中年男性)の仕事場をイラストルポにするために編集者の女性とその方の事務所に伺いました。屋上でインタビューを受けると言われて上がって行くと、若い秘書の女性にかしずかれ(うちわであおがれながら)ビキニパンツ一枚で寝そべり日光浴をされてました。よほど親密な関係でない限り目にすることもない部分が薄い布ごしにあらわになっていました。その後の態度であるとか何を言われたとか色々ありますが詳細は省きます。 平気なふりをしてインタビューしたんですが帰りにどんよりと吐き気に襲われました。編集女性も無言でした。長らく思い出したくない出来事となり、のちに単行本にまとめた時にも収録しませんでした。 しかし今回小島さんの本で、信田さよ子さんの発言の引用でしたが加害相手を知ることで立ち直るという過程を読んで、信田さんの毒母に関する著書を読んでいたのでそのことは知ってはいたのですが、こっちにも当てはめてみるかと思い、考えてみたのでした。 今思うとそれはその男性のサービス精神だったのかもかもしれないと。密着ルポなのだから俺のすべてを曝け出してやる的な?あるいは勝負を仕掛けてきていたのかもしれません。それを受け止められないようでは取材者失格だ的な?当時はルポを書く側も、もちろん対象者にチェックはお願いしていましたが、書くという行為の加害性に今ほど敏感ではなかったかもしれません。そこは留意したい。 あ、もちろんそれで初っ端からからマウントとってやれ、あるいは距離を縮めて自分の書いて欲しいように描かれようとパンイチの裸体を晒すことが正当化されるべきものとは全く思いませんし、明らかにやっちゃダメなセクシャルハラスメントです。しかしこれまで本当に思考停止状態でのトラウマだったのですが、こういうことかと思い至るとちょっとだけ落ち着きました。相手は私のペンという刃をまず丸めようとしたのだと。あ、なるほどね。。。となりました。 ちゃんとその場で服を着て(私を対等な人間として扱って)インタビューを受けて欲しいとお願いするべきでしたが、フリーランスという立場で、同行編集の女性も編集プロダクション所属で、言えたとは思えない。それまでも何かを言えば必ずと言っていいほど次の仕事は来なくなりましたから。それと、こういうことされても動じず「は?おっさんのそんなもん見せられてもどうともないわwww」といなすのがかっこいいという感覚が自分にあったことも申し添えておきましょう。それも間違ってますよね。あとからどんよりしてるんですから。 色々と考える機会を与えてくださった 本書と小島さんに感謝であります。 #
by riprigandpanic
| 2022-09-12 10:24
| ほんっ
小島慶子さんが「カヨと私」をご紹介くださいました。14分ごろからとなります。 ありがとうございます。浜田敬子さんもですけど都会でパワフルに働く、動物や畜産にあまり縁のない女性たちにも 「カヨと私」が響いているのがわかって、しみじみ嬉しいです。 全く唐突ですが、小島さんの笑顔を見ていたら、私はなんだか 映画「ゴーストワールド」の少女二人が長い長い年月を経て再会して こんなふうに海辺で笑い合ったりしているシーン(妄想です。映画は離れ離れになるところで終わるので、その後を色々想像してしまうんですよね。いい映画です)が脳裏をよぎったのでした。 いや、私と小島さんは「身体のいいなり」書いたとき ゴロウデラックスに呼んでいただいて初めてお目にかかったんで 大人になってからのお付き合いです。幼馴染というわけではありません。念の為。 #
by riprigandpanic
| 2022-09-07 17:22
| お知らせ
昨日は高松の本屋ルヌガンガにて ゛カヨと私゛刊行記念お話会をさせていただきました。 元々ひとりトークが下手くそで、しかもヤギのことになると可愛いでしょしか言えなくなり、何を話していいのかわからないので聞き手として本を編集してくださった本の雑誌社の杉江さんにご足労いただくことにしました。 ついでにゴン子にも会ってもらいましたがゴン子もまた非常におとなしくしている。お客さんに警戒も反応もしないでいつものままでしたのでこれは大丈夫と判断してシャインマスカットをあげてみてと緑の粒を渡すと、杉江さんが恐る恐る差し出す。ゴン子ははむっと歯を立てずに受け取って食べていました。 そんな具合で動物たちとはあんまり熱くないふれあいを達成。 しかし小豆島で杉江さんを熱く喜ばせたものがあります。それはもうすぐ開店する TUG BOOKS さんです。二ヶ月ほど前に「こんにちはヤギさん」を納品しに行った時にはまだスケルトンで床を貼ってるような状態だったのですが、立ち寄ってみるとすっかり出来上がって棚に本が並んでいたのです。想像していたよりもしっかりした冊数で、これは良い本屋さんになる予感しかない。。。と私ですら思ったので杉江さんは歓喜の声をあげて写真撮りまくり。やはり杉江さんにはヤギよりも書棚の方が良いようです。 そんなわけで翌日高松の本屋ルヌガンガさんでも目をキラキラさせて棚を見てまわり「もう東京と変わらないですねこれでは。。。」と大興奮していました。そうでしょう素敵な本屋さんでしょう ? と、自分のことのように嬉しくなりました。コーヒーも美味しいですしね。 お話会は、杉江さんのおかげで色々喋り出すことが出来まして、言葉に詰まるとちょうどよく質問を投げかけてくださり、本当に聞き手をお願いしてよかったと思いました。 集まってくださった方々の中にはいつもきてくださる香川県の読者の方の他にも県外から車を飛ばしてきてくださったり、ヤギを飼ってる方も。そして私としては何より驚いたのが、ヤギを飼ってはいないけどヤギが大好きで休みのたびにヤギを見に行ったりしている方が二人も来てくださったことです。私のヤギの絵をいたく気に入ってくださっていて。これは望外の喜びというやつです。いやはや。嬉しい。。。 本屋ルヌガンガさん、杉江さん、そして来てくださった皆様、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。 #
by riprigandpanic
| 2022-08-29 10:29
| お知らせ
『カヨと私』 サンデー毎日では武田砂鉄さんが この本は、誰かが書いて社会に問わねばならないとか、知ってもらいたい紹介したいとか、記録があれば誰かの役に立つかも、などという義務感や焦燥感も読み手の当てもなく、 ただただひたすら自分が書きたくて描きたくて本に仕立てたおそらくはじめての作品です。 ですので書評などに取り上げていただけるとは思ってもみなかったです。本当に嬉しいです。 稲泉連さん、武田砂鉄さん、本当にありがとうございました。 中はイラストも沢山入っています。 自分としてはヤングアダルトくらい対象に書いたつもりです。 作品には島の人も何人か登場します。 サイン本と ヤギの飼い方ZINE(こちらもイラスト多数)を 先日トークショーをさせてもらった タコのまくら(小豆島)に置いております。 そして9月開店予定の TUG BOOKS(小豆島)さんにも入荷予定です! #
by riprigandpanic
| 2022-08-13 20:34
| お知らせ
山科のみなさま、こんにちは。 内澤旬子と申します。瀬戸内海の小豆島に住みヤギと暮らし、本を書く仕事をしています。福山哲郎さんが参議院選出馬で頑張っていらっしゃると聞き、微力ではありますが、どうしても、どうしても直接福山さんを応援したく、はせ参じました。すこしだけ、わたしの話を聞いてください。 私は政治に強い興味があるわけでもない、どちらかといえばノンポリの人間です。それが六年前にストーカー被害に遭ったことではじめて、法律や制度に守られると同時にハジカれるという体験をします。ストーカー被害で恐ろしくて頭がパニック状態にあるなかで、刑事さんに言われるわけです。ストーカー規制法はこうだからあなたの場合には当てはまらないと。法律のほんのわずかな文言の違いで救われない被害者を産んでしまうことに大きな衝撃を受けました。法律ってすごいなこわいなと思いました。 国民の、立場から被害者が取りこぼされる現実を変えられないかと、まず本を書いたり記事いたりしました。本は一般の人には伝わるかもしれませんが、立法の現場に届いているのかが、わからない。もっとなにかできないかと考えて、立法や改正に関わる国会議員に直接会って知ってもらったほうがいいと思いました。 手あたり次第、議員の方々に面談してみました。 そこで福山さんにもお目にかかったのです。男性の議員さんで、年配で、幹事長で、こういうことにはあまり興味がないかもしれない、ご挨拶できるだけでもという気持ちでいました。基本的にストーカー被害に遭うのは女性が多く、興味を持ってくださるのも女性議員が多かったからです。 違いました。福山さんは違いました。ストーカー規制法についてよくご存じで、いや、文言として面談の前にざっと読んで頭に叩き込んだというよりも、もっと深く理解しているように見えて、不思議に思いました。そうしたら、議員になったばかりの頃に、たくさんの女性から相談をうけていたとおっしゃる。福山さんが初当選された1998年当時はまだストーカー規制法自体がありませんでした。ストーカー規制法ができたのは2000年ですから、それこそ警察に相談しても何にも助けてくれなかった時代です。福山さんの事務所には、どこにも行き場のない被害女性たちが、話を聞いてくれるというんで集まってきていたそうなんです。おどろきました。まだ当時は被害者が相談に行ってもあなたも悪いところがあったと説教を受けて余計に落ち込むのが当たり前だったような時代にです。共感力がずば抜けている。その上で国政の仕組みもよく知って動くことができる。 この方は、ストーカー被害だけでなく、さまざまな困りごとに対して、分け隔てなく、ちゃんと耳を傾け、聞いて動いてくださる方なのだなと思いました。 それを証拠に今回の選挙でも全国からたくさんの人たちが応援にあつまってきています。福山さんに助けられた、お世話になお世話になった人ならみなさんよくご存知だとおもいますが、本当に威張らず、やさしく、丁寧に耳を傾けてくださり、解決の指針を真摯に、少しでもできること、を考えて下さる。そういう人が政治家にならなくて、誰がなるんでしょう。 事実、私のお願いについても、国会の審議が始まる日程の予測から、質疑に立つ議員に繋げて下さったり、本当に惜しげもなく助けて下さり、また仕組みを良く知らない私にいろいろ教えてもくださいました。法律改正も国会審議も、簡単に動くものではありませんが、それでも国会に声を届けることはできたのは、友人達の協力もあってのことですが、それをアンカーとして国会につなげる福山さんのご尽力があってのことでした。ウチザワさん、動いてみるもでしょう?とおっしゃいましたが、それは福山さんがいたからです。ここまでしてくださる方は、そうはいらっしゃいません。 それでも今みなさんにお配りしているチラシを見てください。これまで福山さんが関わり成し遂げてきたこと沢山書いてありますが、ストーカー規制法のことなど何も書いていません。ここに書ききれないくらいたくさんのことに、真摯に動いてくださっていると言うことです。 いまの政局、円安、戦争、物価高、不安なことばかりです。だれがいつ困っても倒れてもおかしくない。不安が多いなかで、どんな人を国会に送り込みたいか。みなさん考えていらっしゃるところだとおもいます。どうでしょう。福山哲郎さんなら、私たちの不安や困りごとに耳を傾け、なにができるか、なにをすべきか考え動いてくださいます。動けなくなったときに自己責任だからと見捨てられることは、ないです。不安や困りごとを選別するひとではありません。私にとっておそらく生涯で最初で最後の応援演説です。嘘はつきません。国会にいてほしい方です。政治の中枢で活躍すべき方です。 福山さんにご投票くださいますよう、どうかよろしくお願いいたします。 #
by riprigandpanic
| 2022-06-26 20:53
| ストーカー規制法関連
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