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水牛のように

高校一年生の時に、音楽に詳しいA先輩→クラスメイトのIさんの経由で回ってきたのが、水牛楽団のカセットテープでした。
ケースに挟んだ紙は何度もコピーを繰り返して掠れた風合いになっているのにやたらとインパクトのある文字。あれのオリジナルはカセットブックだったのかなあ。よく知らないんですが。
それが平野甲賀さんの描き文字との出会いでもありましたし、高橋悠治を知るきっかけでもありました。
Iさんとは仲が良かったのか悪かったのか、今でも判然としませんが(卒業後一度も会っていないし連絡先も知らない)、一時期集中的に一緒に授業をさぼって電車に乗って制服のまま九段下の美術館に行ったりしまして、なんやら二人でその水牛楽団を大声で口ずさんでいました。
「雨ーをまつーいねー」とか
「怪物バナナは人まで食うぞ」とか
「ウリドゥルんプリパダちょっかちょわー」とか
どれもアジアの強烈な抵抗歌です。
当時の感覚としてはゲルニカを聴くような雰囲気で受け入れていたのかも知れませんが、メロディも歌詞も強烈すぎて、異様で、音楽の流行とかファッションとかそういうもの全てを凌駕して、目が離せない
奇妙な心地で、取り憑かれたように歌ってました。
今でも歌えます。
その後水牛通信なるものがあるのを知ったのはいつどこでだったのか
判然としませんが、多分まとめた単行本を本屋さんで見たのでしょうか。
本とコンピュータという雑誌でイラストの仕事をいただくようになったのが29歳くらいだからほぼ十五年後ですね。雑誌の縁で平野甲賀さんや公子さん津野海太郎さんに、その後高橋悠治さんと八巻美恵さんと、かの水牛楽団界隈の方々(私にとってはそうなる)にお目にかかった時には結構感無量でした。
八巻さんの文章を読むようになったのは、水牛という水牛通信を引き継いだHPで書かれたブログと、あとは多分青空文庫のことを書いた記事とかでしょうか。なんかスキッとかっこよく潔い文章で、素敵だなと思っていたので、
水牛のように_c0190053_20044347.jpeg
こうしてまとまって、しかも紙で読めるようになったのは、大変嬉しいのです。じっくり少しずつ読もうと思います。
水牛楽団を聴いた歳からだと恐ろしいことに四十年経っています。
もうカセットテープもどこかに行ってしまって、復刻CDは高値がついています。まあいいか。歌えるから。
Iさんは今も歌ったりするんだろうか。


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by riprigandpanic | 2022-10-20 20:06 | ほんっ


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