ゴロウ・デラックスのスタジオ収録こぼれ話をとりあえず。えーと、稲垣吾郎さんにお会いしたら言いたいことがどうしてもひとつありました。それはオーストリアのドキュメンタリー映画「いのちの食べかた(原題our daily bread)」をですね、スマステーションの映画紹介コーナーで紹介してくださったことです。
映画に詳しいわけでもないあたしが、配給会社から送られて来たこの映画のDVDを見て、ともかくすこしでも販促しなけければと、監督、ニコラウス・ガイルハルターのインタビューしにわざわざウィーンまで飛んだのでした。ナレーションもセリフもないこの映画が日本で受け入れられるのかどうか、誰にもわからなかったんです。映画を買い付けてきた配給会社の人たちすらも。 しかもあのとき1ユーロ170円。成田でボードをチェックした瞬間、ふーっと意識が薄れてそのまま後頭部を床にたたきつけそうになりました。生涯忘れられないレートです。監督の事務所が紹介してくれた一泊百ユーロのホテル、一万七千円ですよ。配給会社の懐具合っていうか、この映画からとれる収益を考えると泊まれるわけないです。いまどき、海外映画は本当に人気ないですから。なぞのコリアンがやってるドミトリーのボロ宿をあたしが(!)探してきて、泊まったんでした。フロントがインド人で、いつもマハラジャ映画がかかってて、それで朝ごはんは韓国料理という、ウィーンさの欠片もない宿でした。ハングルなら片言くらいわかるんで、つい宿の主人となかよくなって、たべかけのカツレツをもらいました。あの、ウィーン名物の、うすーい肉に衣つけて揚げたやつ。ええまあそれだけですよ、ウィーンらしい思い出っ!! 仕事とはいいがたい仕事でしたわ。あ、でもクリムトのKISSは無理して見に行ったんだったな。うんあれだけだ。ウィーンらしい記憶。 それはさておき、これがこけたら会社潰れるとか、半泣きになってる配給会社のS君を見て、なんとかどうにか沢山のひとに見てほしいと、もちろん中身が良かったからあたしもそう思ったんだけどね、他人事ながらすごく真剣に願ってました。 で、スマステーションで、映画紹介でまさかの一位になって、稲垣さんが、「これ見てステーキ食べられないって言っちゃだめだよね」と言ってくださったわけです。 そしたらその週末の上映館イメージフォーラムに若い人の行列ができてしまった。結果的には大ヒットロングラン、イメージフォーラムの来客人数記録更新したと聞きます。DVDもよく売れたらしい。DVDに監督インタビューと、月刊世界に載せた映画についての記事を再録してもらったせいで、いまや映画から私のことを知って「世界屠畜紀行」を読んでくださる方も多いのです。ありがたや。 映画の力ももちろんあったと思うけれど、やっぱりスマステーションで取り上げてくださったこと、そして稲垣さんがコメントしてくださったことは大きかったと思うのでした。だってすごくいいと思ってもなかなかヒットしない映画、たくさんあるし。 というわけで、スタジオトークのときに、稲垣さんにあらためてお礼を言いました。そしたら「もちろん覚えてますよ、あの映画。そうなんだ。監督インタビューしに行ったんですか。この世界ってひとが足りないんですねえ」と言われました。まあたしかに人はいないですね。で、なぜかトークが終わった後で、「これまで食べた肉で一番珍しいのは」と、かなり真剣な面持ちで聞かれてちょっと驚きました。はい。 しかしまあ、稲垣さん、テレビで見る通りの色男にしてものすごく素直で頭がいい。完璧な好青年。あたしゃ色男を前にすると緊張してしまいますのであんまり話しかけられませんでした。残念。あ、もしパートナーが乳癌でゼンテキして再建に悩んでいたらどう答えますかとはたずねました。あれ、放映されたんだっけ(一度見ただけなんで内容忘れかけてます)? そりゃもちろん毎日服着るたびに落ち込んだりするくらいならしてほしいですよ!!というようなお答えいただきました。やさしい方ですね。 小島さんに関しては、なんでしょう、出自も立ち位置も外見もなにもかも違うものの、毒舌という一点において、不思議なシンパシーを感じていて、遠慮なく突っ込みを入れられる希有な女性でして、気が付いたら初対面とは思えないくらい(稲垣さんには本当に二人は初対面なの?と呆れられました)めちゃくちゃ楽しく喋り倒しました。たのしかったなあ。小島さんとはまたどこかでお喋りできたらいいなーと思ってます。 あ、そうそう、あたしゃ収録のときにお二人の似顔絵を描いて行かされたんです。ビッグコミックスペリオールで連載しているひとがき風に、二人のオフの姿を想像して描いたのでした。残念ながら、放映ならず、お蔵入り。ここで発表してもいいのかなあ。微妙だなあ。どうしようかなあ……。
by riprigandpanic
| 2011-07-15 05:19
| どうでもいい日常
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