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飼い喰いの陰で

三匹の豚の話は、「飼い喰い」というタイトルで
岩波書店の月刊誌「世界」で連載しております。
ぜひぜひ読んでやって下さい。ただいま交配のあたりですので下ネタ連発で雑誌の品位を下げまくっているのではと心配です。



さてその豚飼育の合間に
朝日新聞出版社のPR誌「一冊の本」で
「身体のいいなり」
という連載をしておりまして、これがはじめは腰痛だのアトピーだの虚弱体質な自分の病歴を書いていたのですが、話が乳癌に罹ってからの話になってからもう本人も厭になるくらい真っ黒なエッセイになってしまいました。はてなのブログだったときにリアルタイムで入院話なども書いてまして、そのころのブログを読んで下さった方もちょこっとはいらっしゃると思います。今はこっちに引っ越したため閉鎖しています。
が、あんなものはまだまだ序の口です。手術入退院と投薬副作用真っ最中だった当初は全く気がつかなかったというか、考えないようにしていたのですが、今思い返すと口一杯に砂がつまったような気分になります故、結構厭な体験だったみたいです。思い出すのも気力が必要です。

豚を独りで飼育しているのもまあ精神力のいることでありましたが、その合間にこの原稿を書くのが本当に辛くて辛くて、なでさする豚ももういないことですし(自分が食べちゃったんだけどね☆)、精神に不具合を生じております。
しかし筆は決して進まないと言う訳ではなく、むしろやめられないといいますか、身も蓋もなくうんざりする文章がさらさらと出て来るわけです。恐いわーホント。

そろそろ黒すぎて誰も読みたくなくなってきている頃合いかもしれません。


しかしご存知の通り、今なおピンしゃんしているどころか五十キロのセメントをホームセンターに買いに行って、独りでこねて床を貼ったり、直径八十センチ深さ五十センチの穴に溜まる汚水を柄杓でほぼ毎日汲みだしたりと、生まれてはじめての、ハードな肉体労働生活にまで対応できた訳ですこの身体。ですからもう少し皆様我慢して読んでいただいていると、あれよあれよと空気の抜けただっこちゃん人形に空気を送り込むがごとく、身体が元気になっていく様子が読めることと思います。ええ、そのころまであーしの精神が保てばの話ですが。

なにが狂ったんだろうかと日々考えているのですがわかりません。我ながら気持悪いこの身体。いまだに自分の身体の変化に気持ちが対応しきれないまま、しかしいいかげんケリをつけたい一心で、二度と思い出さないつもりで書いております。いやもうホントこれっきりにして忘れます。

どうぞよんでやってくださいませ。不快にさせたらごめんな……いや、ヒトの不幸話なんでそうそう不快にはならないか☆えへ。

「一冊の本」は本屋さんには売ってません。
だから読んでますよと言って下さる数少ない方は全員出版関係者ですねー。ありがとうございます。本の雑誌の杉江さんとか、声が震えていたのが気になるといえば気になりました。どうせ男子はみんなモクロー(南陀楼)に同情するんでしょうけどね。ケッ。

定期購読は可能らしいです。あとは書店等で配布しています。

いうまでもなく世間の癌患者のほとんどはあーしより善良にして毒を吐くこともありませんのでご安心下さい。
by riprigandpanic | 2009-10-21 00:39 | 連載中


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