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肉をくれ、もっと若い肉を

先日大屠畜研究会の夏季合宿を行いました。
会というほどのもんではありません。気鋭の歴史学者二名とあーし。

一人は町山さんから紹介されてのご縁ですね、2007年の秋の映画秘宝で屠畜映画特集をされたときに、これまでの屠畜を扱った映画について文章を寄せておられた岡田尚文氏。パリの肉屋の歴史を研究されている。もうひと方は岡田氏の同朋でザルツブルグの18世紀の家畜史を研究されている後藤秀和氏。名前の漢字が間違ってたらすんません。たまに集まっては飲みながらコアな屠畜放談をしてるのであります。
で、今回は三匹の豚を見せつつ、草刈りとか穴掘りとかセメントこねとかしていただき、豚小屋の下水工事の目途が立ったのでした。ありがとう、岡田さん、後藤さん!!まるで労働改造所かと思われたかもしれないけれど……。いやしかし男手はすごいっすよ。おいらが屈葬できるくらいの穴が掘れたよ。草もずいぶん刈れたよ。雨との戦いだし、うかうかしてると豚は育っちまうしで、時間との闘いなのだった。本当に助かったー。二人ともペンより重いものなんか普段持たないでしょうに。すまんのう。


そして夜は、エエ畜産のKさんをお呼びし、エエ市の屠場の歴史やらなにやら濃くて濃すぎて鼻血がでるような話をさんざんしていただきながら焼肉と豚モツを喰いまくり、あーしも普段飲まないビールをまあモツ焼いてたらしょうがないよと飲みまくり。

このあたりの豚モツは下ゆでしてません。さすが養豚の町。ですんで良く焼く必要はあります。で、焼いてるコブクロを前にKさん、「これは処女の豚よ。発情すると、いいかんじに腫れて、ひとまわり大きくなるんだ。そのほうがうまい。で、一産すると、もう小さくならない。大きさはかわんないの」……とまあこんな感じの話を山のようにして鬼のように飲んだと思うてください。昔は割り屋さんといって、皮むく前の内臓だすとこまでは豚を持ち込む豚屋さんたちがさばいていたんだそうで、Kさんももちろん割るとこまではやっていた。昔話は豪快でおもろいよね。いま同じことやったら週刊誌ネタっすよ。Kさん、今度は録音するよ?と何度もおねがいするも、べろんべろんでおぼえてないかもなあ……。

そのあとうちに帰って合宿的につまみを作ってまた屠畜話を肴にがんがん飲みまくり。
朝には筋肉痛と二日酔いのダブルパンチで死にそうになり、ガスが止まっちまったこともあり、朝から三人でかんぽの宿の大展望浴場に行って、酒を抜きました。うううう。雄々しいぞ。抜いたらごはんが食べたくなったんで、海辺の漁師食堂に行ったら、漁師と思われるおっちゃんたちがガンガン酒を飲んでいた。まだ正午だよ。素敵すぎます。

大屠畜研究会は、ホントは世界各地の屠畜事情に言及した論文を集めて読みたいよねという、趣旨で集まったはずなんですが、あーしが忙しかったりしてなかなか論文を集める段階に至れない。が、いつかやりたい、それは夢なのである。そうだよ、岡田さん、後藤さん、あーしはまだやる気なんだよ屠畜大全編纂を。今はちと無理だけどいずれ絶対。そのときはぜひ。

とりあえずまた飲みやしょう。処女豚の子宮をつまみに。

ちなみにうちの処女豚秀は、バナナをやったらまずそうに吐き出した。夢も少ししか食べてくれなかった。うーんお客さんがいるからと思って奮発したのに。
で、伸がひとりで三本喰っちまった。甘党?
by riprigandpanic | 2009-06-17 02:05 | エエ市だより


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