カテゴリ:お知らせ( 124 )

間が空きすぎました。

えーと間があきすぎてすみません。



IDもパスワードも忘れ果てて、苦労いたしました。
この勢いでスマホから書き込めるようにして写真ブログを目指してみます。
半ば本気です。
身体周りのエッセイ「冷や水の女」@Web幻冬舎 と、
捨て暮らしエッセイ「黒豚革の手帖」@本の雑誌 を連載しているため、
日記に書きたくてもそっちのエッセイに回そうと思う事が多すぎるからです。
と、どんどん書き込まなくなるので。

たぶん今週売りだと思うのですが
週刊ポストに荒川弘さんとの対談が載ります。
対談したのは春くらいでした。

荒川さん大変お忙しいところありがとうございました。


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by riprigandpanic | 2012-09-23 10:03 | お知らせ

無事に終わりました

スタジオイワトでの
蒐集本とイラスト原画の展示即売会、無事に終了しました。

自分では数えた事もないんですが、
イラスト原画が半端ない分量あり、それをすべて未整理のまま処分するつもりでした。

イラストというものは、再生芸術でありまして、印刷されるのを前提に描くものだと私は認識してます。切り絵でイラストを描いてたというか切っていたときはまだ、なんというかフェティッシュな愛着が原画にありましたが、細いペン、初期はロットリングで、最近はコピック、で描くようになってからは、トレペで幾枚にも重ねて版分けしたりと、まあ入校原稿なんで、愛着はほとんどなくなってました。
それにもうひとつ付け加えれば、私のイラストはやっぱり文章(自分のも他に著者がいる場合も)あっての完成形なので、やっぱり独立してぴしっと額装してっていうのは、どうもピンとこないわけです。以前に一度神奈川新聞連載のカラー原画でやりましたがね。

病気をしてから、歩く場所もないくらいモノと本に溢れた空間に息詰るようになり、ゆとりをもった(ていうかごく普通の)空間で仕事も生活もしたい。仕事をする場と眠る場所をきちんと分けて、睡眠の質を上げたいと思い、ずっとあれこれ行動してました。んが、途中で豚を飼いに千葉に移住したり離婚したりで、なかなか思うように進まず、今回ようやく恐る恐るですが新しい、すこしだけ広い場所に移転したわけです。

もちろん少しだけ(寝室分というかね)しか広くないから、持ち物も本も道具も処分しないとどうにもならないというわけで、本も今後五年くらいで書くことになってる資料以外はがっつり処分して、蒐集本とイラスト原画の処分に手を付けることになったわけです。

で、スタジオイワトの平野公子さんに、よく覚えてないのですがたぶん「飼い喰い」の出版記念の会のときにその話をしたのでしょう。「ちょっと待て。捨てないで」と釘をさされて、未整理のままでいいから見せてということになり、展示会して売ろうという話になったわけです。

平野さんもこんなに膨大な量のイラストがあるとは思わなかったみたいでした。
展示はとにかく全部おまかせに(でないと仕事と引っ越しで手一杯でした)したので、
どうなるのかは見当もつかず、ま、どうしょうもないイラストはよりわけて展示するのかなーと
なんとなく考えてました。それはそれでいいと思ってた。

でも公子さんは全部どかーんと、あ、分類はしてくださいましたが、どかーんとぶちまけてくださいました。なかには結構振り返るのも恥ずかしいイラストもたくさんあったんですが、そんなのいちいち私がチェックするのもなんかもう恥ずかしいし、だいいちもともとタブローで描いてないものなんだし、ま、いいかと言う具合で。

それがなにやらすごく面白かった。
誰か他のひとのこういう展示だったら興奮しただろうなあ。
自分のだからちょっとうんざりもしました。正直なところ。
蒐集本についてはまたいずれどこかで書きますが、真ん中に得体の知れないオブジェクティブな古本がどかどか並んで、周りにイラストが山積み。

古本市ていうか、明治古典会を思い出しまた。二度ほどしか行った事ないけど。
あそこは入札で価格が決まるんだけど。まあそれはそれとして、古本市って、結構面白い絵や絵ハガキが、ひとつずつ額装されるわけでもなく、フィルム袋に入ったまま箱にみっしりとささっていて、それをサクサクちまちまと一枚ずつ見ていくのです。中古レコード探すように。

それがとても楽しいというか、マニアックというか。そういう人たちがどうやら見に来てくださったようです。何時間もかけて全部のイラストを見てくださった方もいたとか。

本当にありがとうございました。

結構遠方から一点イラスト目指して買いに来てくださった方も。
ただただ惚れ込んで集めた祈禱書を買ってくださった方も。
私が作ったへっぽこ本を買ってくださった方も。
ただただ見てくださった方も。

大感謝しております。

で、結構よく売れたと思うんですが、
まったく減らないわけですよ、イラスト……。
怖くなるくらいたくさんあったのです。
よく把握してなかったけど。
そりゃ住空間圧迫するって!!吐きたくなるって!!
本の雑誌の杉江さんなぞ、物量の凄さと節操のなさに怯えて呆れて
「もっと仕事選んでください」って泣いてたし(笑)。
それじゃ暮らしていけなかったんだよっ。
……いや、本を蒐集しなけりゃもうすこし暮らしは楽だったんだが……汗。


というわけで、残ったイラストをわめぞの向井さんたちが引き受けてくださいました。
明日、仙台でまずは五百枚だか四百枚だか、売りに出されます。
http://d.hatena.ne.jp/sedoro/20120620
「それでもごく一部ですから!!」と強調してました。ははは。

箱に入って、サクサクと取り出しては眺めてもらって、
それで散り散りになっていくことを
心から望んでいます。

というわけでわめぞ参加のイベント、しばらくこちらとツイッターでも告知いたしますので
気が向いたら覗いてみてくださいませ。


スタジオイワトの平野公子さん、日月堂の佐藤真砂さん(蒐集本担当)、
本当にありがとうございました。
あとチラシデザインの平野公賀さん、ありがとうございました。ていうかこれは役得ね。

そして向井透史さん、岡島一郎さん、仙台の前野さんに、
よーろーしーくー。

明日晴れるといいね!
by riprigandpanic | 2012-06-22 23:14 | お知らせ

出演します

来週5/6の東京FM「東京ガベージコレクション」で「飼い喰い」についておしゃべりさせていただきました。よろしくおねがいします。その翌週は「おやじがき」です。恐縮きわまりない……。

京極夏彦さん、平山夢明さん、どうもありがとうございました。
by riprigandpanic | 2012-04-30 03:02 | お知らせ

展示会をやります

いつもお世話になっております、スタジオイワトで
イラスト原画とこれまで蒐集してきた本の展示即売を行います。

行きたいのに会期中会場へ来れないという地方在住のみなさんへ。イラストはこの本のこれとご注文いただければ発送してくださるそうです。一点に注文多数の場合はくじびきにします。スタジオイワト平野公子さん宛にメイルを。haru@jazz.email.ne.jp

「本に恋して」「印刷に恋して」のイラストに関してですが、二色刷りにして六版とかトレペで重ねて描いてます。文字スミ、文字イロ、イラストスミ、イラストアミカケスミとかそんな感じで……。超悲しい手書きトンボで、合わせももうズレてるはずですのでそれだけご了承くださいませ。現物が見れない方は想像しにくいかと思いまして、一応。

これらは、命削ったと思います。イラストだけ担当していたから、なんとか描けた。長文書くようになったらもうあんなイラスト、同時入校できるわけがないつうか、集中力がもたない。ヘタレですから……。

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あ、「印刷に恋して」今年入って五百部増刷かかりました。ロングセラーです。
ありがとうございます。

印刷に恋して

松田 哲夫 / 晶文社


by riprigandpanic | 2012-04-21 12:01 | お知らせ

スライドトークです

「飼い喰い―三匹の豚とわたし」出版記念 内澤旬子さんトークイベント
日時:2012年4月6日(金) 17:30~
場所:アトレ吉祥寺B1F ゆらぎの広場
    会場内で、書籍発売(内澤旬子さん著作)
トーク内容:軒先豚飼いの日常~3匹との日々を振り返る
イベント参加条件:無料(予約不要) 
会場キャパ:椅子席50席



■ブックファーストHP:http://www.book1st.net/
■アトレブログ:
■アトレHP:http://www.atre.co.jp/oshirase_list/index.php?scd=14&id=2396#2396
■岩波書店HP:http://twitter.com/Iwanamishoten

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半月弱、日本を離れてイスラエルに行って参りました。
いやーーーーーーーーーーー面白かったんですが、緊張しました。
屠畜場の作業員、獣医、農場主にいちいち人種(出身)や宗教を聞かねばならなくなってしまい、
イヤーーーーーーーーーーーー緊張しました。
意外なことだらけのイスラエル食肉、畜産、屠畜事情、でした。
なによりびっくりなのは、国内産豚が年間十九万五千頭も屠畜されとるちゅうことでしょうか。
もちろん国内消費。ムスリムはたべないのでクリスチャンと世俗的ジューイッシュが食べます。

ユダヤ教は、イスラム教同様、豚を食べるのを禁じております。禁じておりますが、そこは長い長い流浪の歴史のなかで、ほぼ定住ムスリムとは違う、さまざまな苦難とともに誘惑があったわけですわ。禁断の味の。そこから先も仰天の連続であったのですが、
それはまた原稿で。

帰国後すぐに
東京堂書店で服部文祥さんとのトークショーを行いました。
服部さんとは一度週刊ポストの鼎談でご一緒したこともあり、
必要以上に話が「下降」していったような気がしなくもないですが、
まあその場限りということで、忌憚なく(?)話しました。
厳正なるチェックの上、『本の雑誌』に対談として乗るはずです。
杉江さん、常識ない二人でごめんなさい。
服部さんがあんなに下ネタ好きだとは知りませんでした。


で、その翌日には多度大社の上げ馬神事の取材。本祭にむけての大事なスタートが切られる日、でしたので。で、私も馬取材のスタートを切る日で、間近に生きてる馬をはじめて見たというわけです。
大社のアイドル錦山号、おまえのことはたぶん忘れない。参拝客が人参やり過ぎの駄馬。上がる馬でもありませんが、妙に心に残りました。そのあと祭りで駆け上がる馬も見ましたが。こちら女である私は触れません。祭りが終わったら触らせてもらいます。

で、いまだ時差ぼけがいまいち治りませんが、
明日は上原善広さんと池袋リブロでトークショーです。

で、あれ、その、明後日もトークがあるんですよ。あれ、連日だったのか??
もう頭がついていっていません。すいません。
まだ私の脳の半分はナザレの丘の上あたりにおります。
受胎告知教会の鐘の音が響いてます。


告知遅れてごめんなさい。
こちら、もうトークもやりすぎて話し相手してくださる方もいませんので
編集者となりに座わってもらって、
スライドトークにいたします。豚の写真なら腐るほどあるから。
ちょっとだけ映像もあるかもしれません。
もちろん三匹の豚と私の、ですよ。ご希望とあればイスラエルの豚の写真も。

どうぞ明日どうしても都合のつかない方は、明後日、吉祥寺でお待ちしております。
手製ハガキも差し上げますー。
by riprigandpanic | 2012-04-05 01:18 | お知らせ

トークイベントです……

えーと告知をブログに載せるのが遅くなりましてすみません。
リブロ池袋で、上原善広さんとお話します。テーマは肉屋さんてことで。
関西の肉屋さんについて、いろいろ聞いてみたいなと思っております。
スーパーが出来る前の肉屋さんてのは、夕方になると行列ができていたんだと、
聞いてます。これは関東の話ですけど。

よろしくお願いします。



4月5日(木)
 内澤旬子さん×上原善広さんトークイベント
肉屋の息子と豚飼い女~牛、豚が傍にいた頃~
『飼い食い』(岩波書店)刊行記念





『飼い食い』(岩波書店)の刊行を記念して内澤旬子さんと上原善広さんのトークイベントを開催致します。

内容:屠畜取材を重ねるうちに「肉になる前が知りたい!」欲望が嵩じて、無謀にも「軒先豚飼い」を実践した内澤氏、路地の肉店の息子として生まれ育ち、屠畜、精肉業や酪農を身近に見ていた上原氏。畜産、食肉業が大規模化・機械化される前の光景を通じて、「私たちは、何を、食べているか」について語り合う。

日時:4月5日(木)午後7時~
会場:西武池袋本店別館9階池袋コミュニティカレッジ28番教室
チケット:税込1,000円   定員50名
チケット販売場所:西武池袋本店書籍館地下1階リブロリファレンスカウンター
お問合せ:リブロ池袋本店 03-5949-2910


【プロフィール】
内澤 旬子(うちざわ・じゅんこ)
著書に『世界屠畜紀行』(角川文庫)、『センセイの書斎』(河出文庫)、『おやじがき』(にんげん出版)。2010年『身体のいいなり』で講談社エッセイ賞受賞。

上原 善広 (うえはら・よしひろ)
著書に『被差別の食卓』(新潮新書)、『異形の日本人』(新潮新書)、『聖路加病院訪問看護科』(新潮新書)。2010年『日本の路地を旅する』(文藝春秋)で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
by riprigandpanic | 2012-03-20 00:38 | お知らせ

本の旅人で

角川書店のPR雑誌「本の旅人」


私のこだわり
というショートコラム三本
書かせていただきました。

ついこのあいだ読売新聞で「こだわり」というと言葉がどうも苦手と書いたばかりですが。

イラストの自分が似ていて笑いました。
小島真樹さんありがとうございます。
で、
申し訳ないというか、文に書いてないので当然なんですが、
あのー
三番目のコラムの本の束を持つのはですね、
本の小口側でなく、ノド、つまり
綴じてる方から掴みます。

いや、決まりなのかといわれればそんなことはないんですが、
製本やった後だと、どうしても
そのようにしか掴めなくなりました。


こだわってすみません……ぺこ
by riprigandpanic | 2012-01-29 15:37 | お知らせ

いろいろあるんですが……

えーと、昨年の月刊「旅」
終刊号で、バスの旅ですとか、

前号のクロワッサンにちょこっとお邪魔させていただいたりとか、

週刊ポスト2月3日号で「あんぽん、私はこう読んだ」に寄稿書かせていただいたりとか、

しております。

報告がおそくてすんません。クロワッサンは、へったくそなバレエのバーレッスン姿を曝してますので、わざと報告を遅らせていただいた次第です。対談はとっても楽しかったです。はい。

それと幻冬舎のWebマガジンで連載をはじめました。
「冷や水の女」良かったら覗いてやってください。

「身体のいいなり」の続きのような、話ですが。
第一回は「病み上がり」終結宣言をしております。


『飼い喰い』刊行記念イベント告知はこちら↓

http://kemonomici.exblog.jp/17351226/
http://kemonomici.exblog.jp/17349070/

そろそろ予約できるみたいです。

飼い喰い――三匹の豚とわたし

内澤 旬子 / 岩波書店


by riprigandpanic | 2012-01-27 00:33 | お知らせ

屠畜場という言葉を巡って

共同通信社にエッセイというか短い文(いや、新聞としては長いのかも)を寄稿させていただきました。まず中国新聞で配信になったようです。ありがとうございます。
各紙が買ってくれて配信…されるといいなあ。
通信社に寄稿するのははじめてなので、とてもおもしろいです。新聞に寄稿したりインタビューに答えたりする場合、掲載日がずれることはよくあるのですが、今回は、いつどこに載るのかが文字通りわからない。
共同通信が配信したものを買うかどうかは、各紙の判断にゆだねられるからです。
というわけで、見かけたら教えてください。あ、もちろん記者の方からも教えてもらえるのですが、中国新聞掲載は、ツイッターで読者の方がつぶやくほうがはやかった。。

で、何を書いたのかというと、四月にタイに取材に行ったときにタイ人通訳と話したことから今回の洪水までのことであります。まあ内容は、新聞に掲載されたものを読んでいただくとして、

タイの取材は、「世界屠畜紀行」の第二弾の取材のために行っていたので、屠畜場を回っておりました。エッセイでは屠畜の話がメインではないのですが、話のつながりとしてどうしても必要なところでしたので入れました。で、原稿を書き上げて送信したところ、担当記者のTさんから、電話をいただきました。新聞社の規定として、「屠畜場」は「差別語・不快語」に当たるので、記事として記者は書けない。しかし筆者が社外の者で、強く希望する場合には押し切れますと。ただその場合、「屠畜場」という言葉が記載してあるという理由で、配信記事を掲載しない地方新聞がでてくる可能性はありますが、どうされますか、と。

驚きました。正直。
いまだにそんなこと言ってるのかということではなくて、真逆です。
「差別語」に関しては、雑誌であっても機械的に「決まりなので」と訂正される事が多い案件で、こんなに丁寧に対応してくださることは、あんまりないんです。ものすごく嬉しかったです。あ、もちろん「世界屠畜紀行」の連載記事などは別ですよ。

そしておもしろいことに、本のタイトルは直しようがないので、プロフィール欄には著書に「世界屠畜紀行」と書かれるわけです。それは掲載可能(笑)。

さあ「屠畜場」を「食肉処理場」と直すべきかどうか。

迷いましたが、「食肉処理場」に直しました。
屠畜場という単語は、エッセイの流れ、導入としては必要なのですが、主旨に関わる単語ではありませんでした。それで、掲載紙が限られる可能性を高めるのは、やはり嫌でした。主旨は全然違うところにあって、まあひらったく言えば、どうにもならない災害をひっかぶったときに人はどうすればいいのかということで、一応新聞媒体を意識して、たくさんの人に読んでもらえたらと思って書いたのですから。

ひっかかる気持ちがゼロというわけではないですが、それではどうしても「屠畜場」でなければならないと思っているかというと、これがうまく説明できるかどうかわかりませんが、そうでもないんですよ、これが。私個人として、「屠畜場」を使うことにした経緯自体も、まよいつつ、はじかれつつ、という部分もあります。「世界屠畜紀行」を書く前には、自分の脳内のこれまでの言葉の蓄えには、「屠殺」という言葉がまずあった。ただ、取材をすればするほど、「殺」という文字を使うことに抵抗がでてきてしまった。今になってよく考えれば「屠場」にするという選択肢もあったのかもしれない。「と畜」が行政用語だったことも、ありましょう。
 
ただ、他の人がどうしても「屠殺」という言葉を使うのだと主張したら、それを「使うべきではない」とは私の立場からは、やはり思えない。みんなそれぞれ言葉はその人の決意と責任をもって使えばいいと思ってしまうので。

屠殺、slaughterを他の言葉に言い換をすることに関しては、「世界屠畜紀行」の第二弾でも書いていますが、他の国でもやっています。差別語だからという流れではなく、「虐殺」とのダブルミーニングになっている言葉(英語以外にも)が多いためのようです。slaughterは、現在はほとんど現場で使われてません。meatpackingが主流です。
言い換える事でこれまでのイメージは払拭される。でも言葉というのは、たとえ言い換えたとしても、どう使われるかで、また嫌なイメージも簡単についてしまう。その繰り返しです。

先日こんなものを友人から教わりました。やっぱりいい気持ちはしませんよ。そりゃ。
国内にものすごく傷つけられて来た人たちがいるのを承知で、それでもあえてこういう使い方をしたいという気概もおもしろさも必然もなんにも感じられないから。試聴の限りでは。
ただおもしろがっているように私には思える。
「食肉処理場」も不快語にしてしまえという意図?
http://t.co/EcI8iCuY #iTunes


それでもなんでも殺人と屠畜を一緒にするひとはあとを断たないし、いなくならないでしょう。
で、それを差別だからやめろと言うのは違うんじゃないかとも、思うのです。
むしろ自分がまずやらねばならないのは、第一に心がけたいのは、どんな言葉を使ってでもいいから、動物を絶命させて食べる肉にするところを、食べるという行為の一環として思い浮かべる事ができるようになってもらう事かなと。ネガティブなイメージを消すのではなくて、ポジティブなイメージやフラットなイメージをもっと増やせばいいということです。そしたら「屠畜」でも「食肉処理」でも、たぶん「屠殺」でも、差別的な響きは減るんではないかと。甘いですかね。

んーなんだか眠いのでちゃんと書けたかわかりませんが、そんなことです。


九十年代には何度も「書き換え」「描き換え」を、新聞社、出版社から強制されました。
何度かつっかかってみたら、ホントに仕事を切られかねないような脅迫まがいなことを言われたこともあって、そのときは本当に悔しくて、「世界屠畜紀行」を書くきっかけの一つにもなったわけですが、長く取材してこのことについて考えれば考えるほど、本心としては「どれ使ってもいーか」な心境に近くなってます。奇妙な事ですけど。小説ならばまた違うのだろうけれど、ノンフィクションだから、言葉の響きや韻を気にするわけでもないし、字面のビジュアルも気にしていない。気になるのは読みやすさだけだから。はっ、エッセイはもう少し言葉の響きにも自覚的にならねばならないのかもしれなかったか!! 冷汗。

でも「屠畜」に限らず、全員のコンセンサスがとれる言語なんて、ないしなあ。

ともあれ、共同通信のTさんには、改めて御礼申し上げます。選ばせてくださったこと、感謝します。ありがとうございました。
by riprigandpanic | 2011-11-03 03:28 | お知らせ

週刊現代

今出ている週刊現代で

人生でお気に入り本トップ10みたいなページで
とりあげていただきました。
すいません。ただいま手元になく、あとでちゃんと書き換えます。

そこで水鏡綺譚を入れたところ作者の近藤ようこさんからツイッターでお礼をいただいたため
嬉しくなって、昔のブログ文を貼ります。


2007-12-01 十五年、ずっと旅してました

 近藤ようこの『水鏡綺譚』を読んだ。
九十年代のはじめの頃に、雑誌ASUKA(なつかしすぎるぜ)に連載してたのも立ち読みしたし、単行本になってからも買って読んでいたのだが、それは途中までのことで、完結する前に連載が消えてしまい、なんだかいろいろさまよっているという話もちらちら読んだ記憶もあったのだが、そのままになっていた。完結版がでたのは2004年のことだ。これ、出た当初に配偶者が買ってきていたのであるが、例によってたくさんたくさん買ってくるので読み切れずそのまま売られていったようだ。読んだ覚えがないもの。ナカミツさん、どうもありがとうございます。すいません、入院前に読んじまいました。

注) どうやら私が2007年、乳癌のゼンテキ手術をするときに、ちょうど週刊現代でコラムの挿絵の連載仕事をいただいたりしていた関係上、これホントにそしていままた週刊現代という偶然なんですが(しばらくお仕事してなかったのに) 編集部のナカミツさん他二名の編集者さんとの入院前の壮行飲み会で「水鏡綺譚」をいただいたんでした。あのときはありがとうございました。宝くじとかもいただいたんだ。嬉しかったです。

 舞台は中世、オオカミに育てられた少年修験者ワタルと山賊にさらわれて魂が抜けてしまった鏡子が出会い、さまざまな出来事を解決したりしながらさすらっていく。鏡子が記憶を取り戻したときに二人は別れなければならないのだけれど、ワタルはどんどん鏡子のことを好きになり、別れが恐くなって邪険にしたりと、ちょっとせつなくて、悪人、悪霊退治のところは安心して読める説話調。紅蓮地獄に八百比丘尼、護法童子、宇賀の神王などなど、さすが國學院大学卒、と言いたくなる中世ワールド炸裂。

作者はこの二人を別れさせずにずっと旅させたかったとあとがきに書いていたが、私も作者同様、二人が覚醒して別れていく場面をみたくなかった。中世の町から町へと、異端にして異能の二人は永遠に旅をしていてほしかったのだと、読み終わってみて気がついた。この漫画にであってからいままで十五年、いや十六年? 漫画が手元にないときも、ずっと、どこかの時空で彼らは旅を続けていたのだ。
 最終話もすばらしかったが、その一つ前の、ネームのまったくない第十二章が泣けた。著者の中に広がる、中世日本の景色をもっともっと見たいと切に思う。

水鏡綺譚

近藤 ようこ / 青林工芸舎




とりいそぎ……
by riprigandpanic | 2011-10-25 13:57 | お知らせ