ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡

八月の猛暑の中の過酷労働の中、試写を見落として
どーしても気になってしまって、無理して観ました
ベンダ・ビリリ!

コンゴ、キンシャサの路上生活障害者たちが立ちあげたバンドが
フランスのプロデューサーに見いだされて、CDを録音し、ヨーロッパツアーに
行くまでのドキュメント。
この国ではポリオがまん延していて、車椅子の障害者がたくさんいる。
政治が不安定なのは周知の事実。ドキュメント映画コンゴ・リバーを見て
震えたくらいのどうしようもない絶望に満ちている国。

でもそれはホントのところ関係ないの。

一音聞いただけで、やーらーれーたーーー。
すさまじく、良いのだ。彼らの音楽が。なにもかもをふっ飛ばすくらい。
ブエナ・ビスタ。ソシアルクラブを見たときと同じ衝撃。凄味。
もー上映中ずっと涙止まんなくなっちゃった。おばちゃんだから。

またがらくた戦車みたいな車椅子がカッコイイと言ってしまっていいのか
わかんないけど、かっこいいの。ワゴン車の窓に適当に丸穴開けちゃったりとか、
ビーサンやマッチをぺちぺち地面にたたきつけてリズムとるところとか、
車椅子を降りて踊り出すところとか、
この国の人たちの生来のセンスにどうしても反応してしまう。
かっこいいんだよ。くやしいくらい。
障害者だとか路上生活者だとかそんなこと関係なく、音楽に
全身全霊でのめり込んで踊って歌う姿がとにかく凄いのだ。
あの姿にはどうしても揺さぶられてしまう。

撮影をはじめたときに、まだ子どもで、一家を養いながら
空き缶と棒をつなげて一弦楽器をつま弾いている
ロジェくんの目が、きつくて暗くて気になった。
ヨーロッパツアーが成功しても、彼はひとりで暗い顔をしていた。

しかし今日上映後のトークゲストで来たロジェくんの目は
とろけるように笑っていて、そんなふうに笑えるようになって
ほんとうに良かったと思ったのでした。


すべてのアフリカの国が音楽資源に満ちているわけではない。
ていうか、音楽はあるし踊りもあるんだけど、
欧米や日本で受けるかどうかはわからないということ。
そこが一番難しいところ。
十年前エチオピアで聞いた音楽はとても良かったのだけど、
残念だけどエチオピア人にしかうけないだろうとは思った。
帰国してCDを買ったけれど、すぐに聞かなくなった。

この差はなんなんだろうと思う。



韓国が面白い映画やドラマを作るようになったとき、すごくうれしかった。
援助ではなくて、支援でなくて、心底欲しいと思ってその国が作ったものに
お金を落とすことができると思ったから。
まあ、韓国に援助はもはや必要ないしもう追い抜かれてるけど
(もちろん解決されない問題も
まだまだあるわけですが)、
それすらも実はちょっと嬉しいくらい
八十年代の韓国の状況を眺めているのは正直しんどかった。
あの当時韓国語やった人はみんなそれで苦しんだものです。

でもそこではたと気づく。

援助でも支援でもなく、消費をしたい自分に。
消費をしながらどこかで援助した気になってる自分に。

あたしたちはどこか身勝手だ。
まあ彼らの事情を無視して
レアメタル獲りあうよりは全然マシだとはおもうけどな。

でも、いいものはいいのだ。理屈も理性もなにもかも腑抜けになる。
それがまた気持ちいいのも確かなのである。

もちろんCD買いましたとも。
サラ・モサラ(働けー)聞きながら原稿書きますはい。

イメフォの山下さん、教えてくれてありがとう!!


サラ・モサラー!!
by riprigandpanic | 2010-09-20 22:29 | ほれぼれ,岡惚れ


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