『現地の人』

蒸留酒同盟に引きずり込んだ高野秀行氏と飲む。
いつもいつも高野さんと飲む前はバングラやソマリや、行ってきたところの話を聞くつもりで呼び出しているのだが、なぜか話は卑近な家庭の話で終始してしまう。せめて二十三区外くらいには遠い話がしたかった。あ、ちょっとは文芸部分科会(ていうか落ちこぼれ寄り合い?)の話もしたけど。

家庭の話なんて、極楽直行味の酒を飲んでるときに最悪なのだが高野さんとは恐ろしいほど盛り上がるのだから仕方がない。あーしが怒り心頭に達してこーなってあーなって、モクローがしょんぼりしたりうなだれたり「やるから離婚しないで」を接尾辞にしているしているなどなどを「河上さん、かわいいなあ」と絶賛する。

はあああー? 酒飲み過ぎて聴覚が落ちてんのか、高野さん。

あれはこっちの同情をひくためにわざとかわいくやってんだよっ。あーしが「かわいそうに弱い」のを熟知してんの。それがまたむかつくんですよっと言ったらばニコニコして


「河上さん、『現地の人』みたい」と。

ああ、至言です、それ。

『現地の人』

旅先でつぶらな瞳と笑顔にやられてぼったくられつつ喧嘩して、大の男を泣かせて大人げなかったかと反省してまたぼったくられて大喧嘩して、悲しい歴史とかちらつかされてまたやっぱかわいそうかなーと思った刹那にまたぼったくられてきた、あーしらだからこそピンとわかるこの言葉……。

とはーーーーーー(あーしのエクトプラズムが振り返りたくもない過去に外出していく音)。

ま、いいや。こうしてまた今月もドン・フリオおじさんも呑めたしね。
それがなによりでございますです。
by riprigandpanic | 2009-11-29 02:42 | どうでもいい日常


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