豚は満月に呪う

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8月3日、ようやく三匹の屠畜日を決める。食べる会の日取りから逆算して9月15日とした。とにかく繁雑に決めねばならないことがたくさんある。が、とりあえずの骨格が見えてきてホッとした。とにかく何もかもを誰かに食べてもらわねばならない。蹄と鳴き声を残してすべてを。
 
 しかし三頭からとれる肉は推定180キロになる可能性も。すべてを料理したとてそれを食べてもらう人を集めること、それだけの場所を確保することは相当難しい。ということで足りない頭を絞り、考えた末に、一頭だけはとにかくくまなく喰うことにした。残りの二頭に関しては、肉のまま販売することにした。くわしくはまたいずれお知らせします。

 じゃ、どれ食べる?
 そいつだけ屠畜の翌々日に料理人のオーダー通りに切り分けて発送しないとね。そうだねえ、やっぱ夢だよねえ。三元豚だから味も平均的だろうし。まあバラバラにするなら夢でしょう。と、料理スタッフのSさんと一も二もなく合致。なにしろ最近の夢のルームメイト豚に対するDVぶりは度を越していて、豚を見にきたSさんたちも呆れていたのだ。とにかくすべてを自分のものにするために、暴れまくり、中ヨークの伸二が泣き叫ぶまで耳の後ろを攻撃する。その姿は本当に凶悪そのもの。あーしが一言「食べるかい?」と言うだけで小屋からマッハの速度ですっとんでやってきて、他の二匹を押しのける。

 というわけで、食肉公社の人が来た時も三匹を前にして
 「ええ、夢だけね、二日後にこまかくばらしたいんですよ。ええ、あとのはえだでとっといて、」なんて堂々と豚の前で言い放っていたのです。

 したらば。そのあとすぐに、夢の様子がおかしくなる。ふせの姿勢で動かない。すいかをやったのに食べようともしない。他の二匹に食わせ放題。心なしかのびのびしている二匹。いつもおとなしい秀があまえてきてスケッチブックを噛んだりとからんでくる。ああ、キミはいつも夢があーしに絡んでくるから、遠慮していたんだね。あらあら。かわいいなあ。
 それにしても一晩たっても夢の具合がおかしい。便が柔らかい。半下痢状態。呼吸もくるしそう。いつも凶暴でだれよりも暴れるので、気味が悪い。ど、どうしよう。偶然なんだろうが、なんとなく後ろめたい。
 あと一日具合が悪かったら獣医さんを呼ぼうかと思ったら、まるまる一日後には回復。立ち上がって寄ってくるようになった。ああひと安心。

 じゃ、おかあさんは原稿書きに外に出かけてくるからね。バイバーイと車に乗って出かけたのが満月の晩のことでございました。
 そのまま某カフェで閉店まで粘ってスペリオールの原稿を書き、あと少しで終わるので海岸に移動して月を見ながらおしまいまで書いて、送信。さ、帰ろうと海岸からバイパスにでるときに、助手席のパソコンと携帯がちょっと不安定な状態にずれていたので手で直そうとして、ハンドルを切りすぎました。

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 標識に激突し、左半身を打撲いたしました。深夜にね。わが愛車、グラン・トリノは再起不能となりました。このくそ忙しい時に自爆事故です。手続きに忙殺されております。はーははははははは。

 不思議なことにパソコンは無事でしたよ。

 呪われたのでしょうか。恨まれたのでしょうか。もともと夢は凶暴な割に一番怖がりな豚なんですわ。
 ま、いつでもとり殺してくれて構わないんですけどね。とりあえず、食う会が終わってからにしましょうや、ねえ、夢。あたしがいなくなってもあんたがつぶされる運命は変わらんのだから。あたしはおまえをちゃんとくまなく残さず人の口に入れるよう頑張るよ。
by riprigandpanic | 2009-08-09 19:32 | エエ市だより


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