双風舎のブログhttp://sofusha.moe-nifty.com/blog/2009/04/post-e171.html
で 豚がいた教室 がDVDになったのを知りました。拙著にも論及してくださってんで、 ついでに以前この映画について書いた文章を載せます。 はてなのブログに書いてたんですが、引っ越しとともにプライベートモードにして体調管理日記にしてしまったので、公開できなくなってしまったのでありました。。。 そう、はてなに書いたもので、ほとんどはどうでもいい文章なんですが、いくつかは興味ある方に読んでいただければと思う文章もあるんですよね。そういうのはこれからこっちに気がついたら移植するようにします。なにかリクエストがあれば(ま、ないでしょうけど)くださいませ。 2008-10-31 豚の映画ついて 編集 ■[屠畜] 「ブタがいた教室」封切りのようで、朝のテレビで紹介していた。妻夫木聡がいろいろ生徒に語りかけていたのに全部カットされちゃってーと語っていた。あーそうだったんだ。残念でしたねえ。 試写を見てからしばらくして元になった授業をした黒田恭史の「豚のPちゃんと32人の小学生」ミネルヴァ書房 を読みました。いわば原作。元となったこの方のやり方がですね、飼っている豚をどうするか、生徒に決定をゆだねて自分は見守るというものでした。ですから、原作に忠実だったんですね。納得しました。大根呼ばわりして申し訳なかった。ちょっと損な役回りだったということで。主演なのに。しかしまあ出来上がりで評価される世界だから仕方ないとも思うけどな。 本を読んでみて、やっぱり私は豚を屠畜場に送るか、そのまま後の学年に引き継いで育てるのかを含めて、こどもたちに豚の飼育方針すべてをゆだねるやり方には賛同できないなあと思いました。たとえとして適切かどうかわかりませんが、離婚する親が子どもに向かって「お父さんとお母さんと、どっちのところに来るのか、自分で選びなさい」って言い放つようなもんだと思うんですね。これはあまりにも残酷ではないのか。どっちを選んでも責任と表裏一体の重い重い罪悪感が残る。問題のもともとは大人や先生から投げつけられたものなのに。大人は黙って憎まれ役もひっかぶるべきなんじゃないですかね。こういう場合。私は教育者でもないし、子どももいないんで、わからんといえばわからんのでありますが。 小学生に、豚を自由に飼わせたら、そりゃ感情移入しますよ。世の中の表現物はそのようなもので一杯なんだし。飼ってる豚を殺さなくたって、沢山食べ物は手に入るし。社会がそういうふうにできてるんだもん。祭りで子どもがひとりやふたり泣こうが喚こうが毎年豚つぶしてみんなで食うぞーというところとは全然違う。親すら飼育動物をそのまま食べることに拒絶反応を示しているわけですよ。そこをあえてこの豚飼って食うぞという授業をするんだもん、周りを固める必要はあると思いました。ま、そのどう固めるのかが難しいのでしょうけれど。 町山さんが以前ラジオで紹介してたテレビ番組ではアメリカの子ども夏キャンプで、生きた鶏と子どもたちを隔離して、それしか食料がない状態で、殺して食うかどうかみんなで決めさせるというものでした。空腹を条件として添える。理にかなってると思った。日本でできるかどうかは知らないけど。 それと映画はもとより本を読んでも、屠畜場に出してからその肉と内蔵をきちっと回収して(普通は出しっ放しの一方通行になるからね)食べる計画を立てていなかったようで、それも残念でしたね。その道をまず作るべきというか、そこのメドをまずつけられなければ、アタシならやらんわ。 まあしかし、子どもと豚に甚大な負担を強いたと思いますが、前回(こっちも載せますね)も書いた通り、子どもたちの討論シーンはとても良かったです。真剣に考え抜いて自分の言葉でみんなが喋っているのがよくわかったし。 申し訳ないんですが、屠畜関連の講演に呼ばれると、「いのちをいただく」という言葉を感想に書かれる方がとても多いのです。判で押したように。アタシ一言も言わないのに。この言葉あまりにも多用されてアタシの中では価値大暴落中なんです。すいません。良い言葉だと思ってないわけではないのですが。ちょっと便利に使われ過ぎだと思いませんか。 無理に急いで言葉を探す必要はないのにとも思うんです。ゆっくりじっくり考えていただければ。だから本当に主催の方々には申し訳ないのですが、講演の際、来てくださった方々の感想アンケート、いらないです。むしろすぐに言葉にしないほうがいいと思うんです。「いのちをいただく」という言葉を被せてそれでおしまい、にされる方が嫌といいますか。考え過ぎかもしれないけれど、感謝の言葉というのは、簡単に口にすれば、免罪符のように聞こえる時もあるのです。
by riprigandpanic
| 2009-04-22 14:54
| どうでもいい日常
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